クウォーツ(水晶)

神秘の魂への あ・れ・こ・れ

プシュケー(命、心、魂)という言葉に魅かれた

 プシュケー(命、心、魂)

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アリストテレスによる自然哲学の研究の一部に属する著作

『霊魂論』(ペリ・プシュケース)

命、心、霊魂に関するアリストテレスの著作である

 

プシュケー(希: Ψυχή、アルファベット表記:Psyche

古代ギリシアの言葉で、もともとは息(いき、呼吸)を意味

転じて生きること(いのち、生命)、また心や魂を意味する

 

英語では「Of Life」(生命論)と訳される

日本語では

今までラテン語をそのままカタカナにし

『デ・アニマ』

『霊魂論』

『心とは何か』

『魂について』等と訳された

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アリストテレス

プシュケーを生命を持つ

   有機的物体の現実性として扱う

プシュケーは肉体から分離するものではなく

 身体と不可分の何か、ある種の機能として考察た

このプシュケーについての研究を

自然哲学において対象が厳密であること

またあらゆる生物の起動因として位置づけて

特に重要視している

 

生き物(生命体)

プシュケーは生き物の機能として捉えられる

生物の発展の段階に応じてプシュケーも発展している

これは栄養・感覚・欲求・運動・思考などを備えており

植物は栄養と感覚能力を備えているが

動物はさらに快苦を区別して快楽を追及する

欲求の能力を備えている

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 「プシュケー」という言葉を現代日本語に訳す場合

ひとつの訳語で押し通すことは困難です

文献でも、ある文脈では「いのち」と、

ある文脈では「心」あるいは「魂」と訳したほうが適切で

ある文脈ではどちらとも解釈可能、ということもある

古代ギリシア語と現代語では概念の体系自体が異なっている

 

五感

感覚は五つある

触覚・・・あらゆる動物に一般的に備わっている

味覚

嗅覚

聴覚

視覚

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 この感覚器官に共通して感じることができること

運動

静止

数量

形状

大きさ

 

感覚の中の触覚は、触覚能力が十分にあってはじめて

他の能力が備わっていくものと考えていた

 

人間はさらに

感覚よりも高度な思考の能力を備えていると論じた

 

理性・・・プシュケーの最高の段階であるとした

 

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  ソクラテス      プラトン

 

ソクラテスは(あるいはプラトンが自著で描くソクラテスは)

プシュケーを 知と徳の座 とした

< よく生きる >ことを《プシュケーの気遣い》

プシュケーの世話をせよ、と説いた

 

ソクラテスの弟子のプラトン

滅びる宿命の身体に属する感覚を超えた知を描き

知を特質とし自己を動かすプシュケーは不滅であるとした

 

アリストテレスは『ペリ・プシュケース』

(「プシュケーについて」という題名の書)の中で

さまざまな生命の生存の原理を論じた

 

・「デュナミス(可能態)において命をもつ自然的物体の形相」

・命の本質である自己目的機能であり、そして起動因である

・栄養摂取、知覚、理性などの順で階層をなしていると捉えた

栄養摂取、生殖の能力、感覚能力、欲求能力

場所的移動の能力、表象能力、理性能力

 

生物の種類によって異なるプシュケーの段階を説いた

(1)植物的プシュケー 

(2)動物的プシュケー

(3)理性的プシュケー

 

知識が増えるにしたがい

植物・動物・人間にプシュケーの違いが絶対的に

あるとは考えないようになっていった

動物もその程度に応じて人間と同じような理性を持っていると考えた

その後になると

植物・動物・人間でプシュケーに区別は基本的に無いと見なした

 

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プロティノスは、神秘主義的な方向に進み

一者からヌース(知性)が、

ヌースからプシュケーが

そしてプシュケーからヒューレー(質料)が流れ出ると述べた

 

 

新約聖書における「プシュケー」

『マルコによる福音書』3:4、8:35、10:45では日本語では「命」と訳す

マルコ 14:34、ルカなどでは感情の座である

新約聖書の「プシュケー」という表現は

現代語で言う「精神」・「身体」を合わせた人間を表している

 

新約聖書ではプシュケープネウマと対比され

プネウマのほうは神から与えられる超自然的賜物とされている

ロシア語聖書の訳では

・プシュケーはドゥシャ

・プネウマはドゥーフ・・・パウロ書簡では、心・魂ではなく

それらを超えたところから外的に働く力されている

救済は古代ギリシアグノーシス主義では

「神的プシュケーの罪ある肉体(ソーマ)の

牢獄(セーマ)からの解放」であった

新約聖書ではあくまで体の復活としてとらえられている

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 ルターは、ギリシア語のプシュケーをつねに

    「いのち」と訳していた

 

 

プシューケーの  神話 を見つけました   

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ギリシア神話に登場する人間の娘の名を

プシューケー(古希: Ψυχή, Psȳchē)といった

この言葉は古代ギリシア語で心・魂・蝶を意味する

日本語では、プシュケ

俗ラテン語読みでプシケー

児童向けの本では英語読みでサイキと表記される

ラテン小説「黄金のろば」の中の挿話として登場する

ラテン文学であるため、ウェヌス、クピードーといった

ローマ神話の神名が用いられているが

ギリシア神話の一編として紹介される場合

アプロディーテー、エロースギリシア神話

神名に直されていることが多い

  

   物語は始まります

ある国の3人の王女はいずれも美しく

中でも末のプシューケーの美しさは

美の女神ウェヌスへ捧げられるべき人々の

敬意をも集めてしまうほどであった   

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    美の女神ウェヌス

人間の女に負けることなど思いもよらなかった

ウェヌス息子クピードーにその愛の弓矢を使って

プシューケーに卑しい男と恋をさせるよう命じる

 

悪戯好きのこの愛の神は喜んで母の命令に従うが

誤って自分をも傷つけプシューケーへの

  愛の虜となってしまう

 

 運命なのか?矢を射るのが下手くそなのか?

 

プシューケーに求婚者が現れないことを憂いた父母は

アポロの神託を受ける

 その神託とは?

「山の頂上に娘を置き

『全世界を飛び回り神々や冥府でさえも

          恐れる蝮のような悪人』

(ラテン文学ではおなじみの恋の寓喩である)

                と結婚させよ」

という恐ろしいものであった

悲しむ人々の中プシューケーは

一人神託に従うことを決意し山に運ばれる

   アポロもウェヌス結託したの?

 

ゼピュロスがこの世のものとは思えない

素晴らしい宮殿にプシューケーを運んだ

宮殿の中では見えない声が

この中のものはすべてプシューケーのものだ

といい、食事も音楽も何もかもが

心地よく用意されていた

夫は夜になると寝所に現れるのみで

姿を見ることはできなかった

 

宮殿での生活を楽しんでいたプシューケー

やがて家族が恋しくなり

渋る夫を泣き落として二人の姉を宮殿に招く

 

プシューケーの豪華な暮らしに嫉妬した姉達

姿を見せない夫は実は大蛇であり

プシューケーを太らせてから

食うつもりであると説き

夫が寝ている隙に剃刀で殺すべきであるとけしかけた

  女の嫉妬は恐ろしいですね

 

この言葉を信じたプシューケーは

寝ている夫を殺すべく蝋燭を持って近づくと

そこには凛々しい神の姿が照らし出された

驚いたプシューケーは蝋燭の蝋を落として

クピードーに火傷を負わせてしまう

妻の背信に怒ったクピードーはその場を飛び去る

   夫は下手くそな矢を射った

      クピードだったんだね!

 

姉達の姦計にようやく気づいたプシューケーは

姉達の元へ行くと、今度はクピードーは

姉達と結婚するつもりだと嘘を教えた

   なかなかやりますね!!

喜んだ姉達はゼピュロスが宮殿へ

運んでくれると思い断崖から身を躍らせたが

風は運ばず姉達は墜落してばらばらに砕けた

 

ウェヌスは息子の醜聞に激怒し

ウェヌス自らの接吻を与えるという懸賞までかけて

プシューケーを捕らえようとした

 

恐れたプシューケーは ※ケレース※ に庇護を求めた

 ※ローマ神話に登場する豊穣神、地母神、地下神※

ケレースは

ウェヌスとのつきあいがある」との理由で拒否した

そこで今度は ★ユーノー★ に庇護を求めるが

ローマ神話で女性の結婚生活を守護する 女神★

ユーノーは

「逃亡した奴婢をかくまってはならないことになっている」

と法律を理由に拒否した

愛を追いながらも世間のしがらみに

 行き場所をなくした

   魂は観念してウェヌスのもとに出頭

ウェヌスはプシューケーを捕らえて折檻し

次々と無理難題を押し付けた

 

・大量の穀物の選別を命じられた際は

 どこからともなく蟻がやってきて

       手助けしてくれたり

 

・凶暴な金の羊の毛を取ってくるよう命じられた際は

 河辺の葦が羊毛の取り方を助言してくれて

 

・竜の棲む泉から水を汲むよう命じられた際は

 クピードーに可愛がられていた

  ユーピテルの大鷲が水を汲んで来てくれるなど

不思議な助けを受けてウェヌスの難題を乗り越える

 

業を煮やしたウェヌスは息子クピードーの火傷の介抱で

衰えた美貌を補うために

 

・冥府の女王プロセルピナに

   美をわけてもらってくるよう命ずる

 首尾よく美をわけてもらったプシューケー

自分の容色も衰えクピードーの愛も

        失うのではと不安になり

箱を開けないよう警告されていたにもかかわらず

開けてしまう

しかし、中には冥府の眠りが入っていた

  永遠の美は冥府の眠りなんですね!

傷の癒えたクピードーは昏倒している妻から

冥府の眠りを取り去って箱に集め

ユーピテルにとりなしを頼む

ユーピテルはクピードーが良い女を見つけたら

紹介することを条件にとりなしを了承する

 神の世界も俗人間社会と一緒?

 神話としてはいただけませんね!

ユーピテルはプシューケーに

神の酒ネクタールを飲ませ神々の仲間入りをさせた

プシューケーはもう人間でないのだから

身分違いの結婚ではないと説明され

  ウェヌスもやっと納得した

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かくて魂は愛を手に入れ

二人の間にはウォルプタース(「喜び」、「悦楽」の意)

という名の子が生まれた

女神となったプシューケーが絵画に描かれるときには

蝶の翅を背中に生やした姿をとる例が多々見られる

 

プシュケー(命、心、魂)

私たち人として大切にしなければならないもの

 

アリストテレスはその時代から、研究を重ね

 時空を経て繋ぎ続けてきたのです

      プシュケー